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B.1 管理用ファイル modules

管理用ファイル `modules' には、 ソース・コードの集合体の名前の定義を記述します。 新たな定義を CVS に理解させるには、 CVS を用いてファイル `modules' を修正して下さい (add, commit など普通のコマンドを使用します)。

ファイル `modules' には、モジュールの定義だけでなく、 空白行や註釈行 (`#' で始まる行) も記述できます。 またバックスラッシュ (`\') を行の最後に加えて、 長い行を次の行にまで続けることができます。

モジュールの定義は、ファイル `modules' の単一行から成り、 二つの書式のいずれかが利用できます。 どちらの場合でも mname はモジュール名を表わし、 行の残りの部分はその定義内容です。

mname -a aliases...
これはモジュール mname の最も簡単な定義方法を表わします。 `-a' フラグは単純に別名の定義を行います: CVS に (コマンドの引数として) mname が与えられると、 aliases に記述された名前の一覧を代りに使用します。 aliases は他のモジュール名もしくはパス名から構成します。 aliases にパス名を使用した場合、 CVS の引数にパス名を明示した場合と同じく、 checkout したとき途中の全てのディレクトリが 作業ディレクトリに作成されます。
mname [ options ] dir [ files... ] [ &module... ]
この形式のモジュール定義を最も単純にすると、 `mname dir' となります。 これはディレクトリ dir の全てのファイルを、 モジュール mname と定義します。 dir は ($CVSROOT から) ソースのあるディレクトリへの相対パス名です。 この場合にソースを取り出すと、 mname というディレクトリだけが作業ディレクトリに作成されます。 つまり dir が複数のディレクトリ階層から成るパス名であっても、 既定では途中のディレクトリ階層は使用されません。 モジュール定義の dir の後にファイル名を明示すると、 ディレクトリ dir から特定のファイルを選択することができます。 `modules' 自身の定義は、あるディレクトリの単一ファイルを モジュールとして定義した例になっています。 ここでは別の例を挙げます:
m4test  unsupported/gnu/m4 foreach.m4 forloop.m4
これを定義して、`cvs checkout m4test' を実行すると、 まず作業ディレクトリ `m4test' が作成されます。 そして CVS のリポジトリ中の、 数階層の深さにある共通のディレクトリから、 指定された二つのファイルが含められます。 モジュールの定義に `&module' を加えると、 他のモジュールを参照することができます。 checkout すると、 それぞれのモジュールごとのサブディレクトリが、 作業ディレクトリに作成されます。
-d name
作業ディレクトリにモジュール名と異なる名前を付けます。
-e prog
モジュール中のファイルを export したとき、 常に実行されるプログラム prog を指定します。 prog は、モジュール名を引数として実行されます。
-i prog
モジュール中のファイルを格納したとき、 常に実行されるプログラム prog を指定します。 prog は、リポジトリ中の当該ディレクトリのフルパス名を 引数として実行されます。 `commitinfo', `loginfo', `editinfo' を利用すれば、他の方法で格納時にプログラムを呼出すことができます。
-o prog
モジュール中のファイルを取り出したとき、 常に実行されるプログラム prog を指定します。 prog は、モジュール名を引数として実行されます。
-s status
モジュールに状態を割り当てます。 `cvs checkout -s' で モジュールのファイルを表示するとき、 モジュールはまず状態により並べられ、 次にモジュール名により並べられます。 このオプションは他に何の意味もありません。 このオプションを、状態ではない色々な用途に利用することもできます。 例えば各モジュールの責任者一覧などです。
-t prog
rtag によってモジュール中のファイルにタグが付けられたとき、 常に実行されるプログラム prog を指定します。 prog は、モジュール名と rtag で指定されたタグ名の、 二つの引数をとります。 tag が用いられたときに実行されるプログラムは指定できません。
-u prog
取り出し済みのモジュールの最上層のディレクトリで `cvs update' が用いられたとき、 常に実行されるプログラム prog を指定します。 prog は、このモジュールのリポジトリへのフルパス名を 引数として実行されます。


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