Peach Project

Our Concept

我々、PEACHグループではPEACH2、そしてPEACH3と呼ばれるスーパーコンピューター向けのスイッチングデバイスを対象に研究しています。現在のスパコンに搭載されているCPUは大変高速です。またGraphic Processing Unit(GPU)という、画像をディスプレイに出力するためのデバイスを汎用計算に用いるようになってからはさらに計算性能が高まりました。そもそも、スーパーコンピューターは一般に利用されるデスクトップ型のコンピューターをたくさんつなげて同時に利用しているというイメージです。そのためスパコン利用時にはそれぞれのコンピューター間でたくさんの通信をする必要があります。特に規模の大きく並列度の高い計算ではCPUに加えGPUを利用しますが、別のコンピューターのGPU同士で計算する場合にGPU間で直接通信が出来ないため短い計算時間に比べ転送時間が多くかかってしまって大変な無駄があります。そこで、ノードをまたいでGPUどうしが直接接続する技術、Tightly Coupled Accelerators(TCA)アーキテクチャ、そしてTCAアーキテクチャが利用可能なスイッチ、PCI Express Adaptive Communication Hub(PEACH)を開発しました。これらを利用すればGPU間で直接通信をする事が可能になり、スパコンの全体の性能を大きく向上させることが出来るのです。

Our Skills

  • FPGA Design ( 40% )
  • GPU ( 80% )
  • Parallel Programming ( 60% )

Research

PEACH2を利用した幅優先探索の実装

近年、ビッグデータという言葉がよく聞かれるようになりましたが、ビッグデータはその名の通り扱うデータ量が多く一般的なコンピュータでは扱いきれません。そのため、その処理はハイパフォーマンスコンピュータで行う事が一般的です。ただ、ビッグデータ処理は通信が多く発生してしまいます。一般に計算がメインのアプリケーションではGPUを利用した並列実行で比較的簡単に高速化が可能ですが(もちろん難しい場合もあります。)通信がメインとなるとそうはいきません。そこでPEACH2を用いて通信を高速化し、通信が多く発生するアプリケーションの高速化を試みました。
高速化を行ったアプリケーションはグラフ探索アルゴリズムの幅優先探索です。一般的に、通信を一度行う度に通信を開始する処理などのオーバーヘッドがあるため大きいサイズのデータを一度に転送する方が効率がいいのですが、PEACH2の場合オーバーヘッドが少なく高速に通信できるという特性があります。その特性を活かすため、PEACH2で通信を行う際にデータの圧縮を行うことでさらなる高速化をしています。

性能測定にはGraph500ベンチマークというスーパーコンピュータの性能測定に用いられるベンチマークを利用しました。また比較のため、一般的なノード間通信のシステムであるInfinibandを利用した幅優先探索も実装しています。
測定の結果、既存のシステム、Infinibandに対しておおよそ1.5倍の高速化を達成することが出来ました。

Publications

International Conference

  • Takahiro Kaneda, Takuji Mitsuishi, Yuki Katsuta, Takuya Kuhara, Toshihiro, Hanawa, Hideharu Amano, Taisuke Boku, "Parallel Processing of Breadth First Search by Tightly Coupled Accelerators", PDPTA'15, pp. 360-366, 2015年7月
  • Takuya Kuhara, Takahiro Kaneda, Toshihiro Hanawa, Yuetsu Kodama, Taisuke Boku, Hideharu Amano, “A Preliminarily Evaluation of PEACH3: A Switching Hub for Tightly Coupled Accelerators”, Proc. of the International Symposium on Computing and Networking (CANDAR), December 2014.

    Domesic Conference

    • 久原 拓也, 宮島 敬明, 塙 敏博, 天野 英晴, “PEACH2への演算機構の実装とその性能評価”, 信学技報, vol. 114, no. 223, RECONF2014-28, pp. 63-68, 2014年9月.

    • 勝田 裕貴, 宮島 敬明, 野村 鎮平, 久原 拓也, 塙 敏博, 天野 英晴, 朴 泰祐, “Tightly Coupled Acceleratorを用いた幅優先探索の高速化”, 信学技報, vol. 114, no. 21, CPSY2014-4, pp. 15-20, 2014年4月.

    • 久原 拓也, 宮島 敬明, 塙 敏博, 天野 英晴, 朴 泰祐, “PEACH2を用いたノード間通信中のFPGA/GPU協調動作”, 信学技報, vol. 113, no. 417, CPSY2013-79, pp. 37-42, 2014年1月.

    • 金田隆大,三石拓司,勝田裕貴,久原拓也,塙敏博,天野英晴,朴泰祐,”Tightly Coupled Acceleratorsによるグラフ探索の並列処理の評価”信学技報,vol.114 No.302, CPSY2014-65,pp63-68,2014年11月


    Members

    Master's Course Students(1st year)

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    Master's Course Students(1st year)

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