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DIMMnet プロジェクト

PCクラスタで実行されるプログラムでは、 プロセッサ同士で大量の通信が行われるので、PC同士を繋ぐネットワークの性能が重要です。 そのため、PCクラスタの中でも高性能なものは、 LANとして標準的に使われるEthernetではなく、 より高性能なPCクラスタ向けのネットワークが用いられます。 DIMMnetプロジェクトでは、この高性能なネットワークの向けのネットワークカードの研究・開発を行っています。

DIMMnet-2

DIMMnet-2の画像

DIMMnetプロジェクトでは、現在、DIMMnetの第二世代であるDIMMnet-2の開発を行っています。

一般的にネットワークカードというのはPCのPCIバスやPCI-Expressに接続されるのですが、 DIMMnet-2ではネットワークカードをPCのメモリバスに装着します。 メモリバスに接続することで、CPUからのアクセス遅延を低く抑えることができ、 結果、低遅延な通信を実現することができます。

DIMMnet-2は、通信機能だけでなく、メモリ上のデータへ効率的にアクセスするための機構も備えています。 この機構は、メモリ上に散在するデータをDIMMnet-2内のバッファに揃えます。 ホストCPUはこのバッファからまとめてデータを読み出すことで、 メモリバンド幅を有効に活用でき、 また、キャッシュのヒット率を上げることができます。 DIMMnet-2は、この機構によってPCそのものの性能も向上させます。

プリフェッチの図

現在、DIMMnet-2の制御ロジックの実装は終盤となり、 PDARCHグループでは、実機での評価を続けながら完成に向けてハードウェアの修正・追加を行いつつ、 DIMMnet-2を利用するためのソフトウェアを整備を行っています。

DIMMnet-3

DIMMnet-2の開発と平行して、 DIMMnet-2の開発で得られた知識を元に、新たな機能を搭載したDIMMnet-3の基板も開発中です。