よく使用する command_option
が幾つかあり、
そのオプションを必ず指定するように設定したいことがあります。
例えば (実際に .cvsrc を実装した要因の一つですが)
`diff' の既定出力は大変読みにくいので、
コンテキスト形式かユニディフ形式にしたい人がいるでしょう。
シェル・スクリプトやエイリアスに頼らなくても、
`~/.cvsrc' ファイルを用いて cvs_commands
各々に
既定のオプションを加えることができます。
`~/.cvsrc' の書式は簡単です。
実行された cvs_command
と同じ名前で始まる行が検索されます。
一致した行を発見したら、行の残りの部分をオプションに分割し、
コマンド行からのオプションを与える前に、
得られたオプションをコマンドの引数として与えます。
コマンドが別名を持つ場合 (checkout
と co
等)、
ファイルやコマンド行にどちらを記述しても、
検索時には公式名が使用されます。
例えば `~/.cvsrc' の内容が次の様であった場合:
log -N diff -u update -P co -P
`cvs co foo' はもちろん、`cvs checkout foo' という コマンドにも `-P' が引数として与えられます。
上記の例では `cvs diff foobar' の出力はユニディフ形式になります。 `cvs diff -c foobar' だと指定通りコンテキスト形式になります。 `diff' には古い形式で出力するためのオプションが無いため、 古い形式を使いたい場合には少し面倒ですが `cvs -f diff foobar' とする必要があります。
コマンド名の部分に cvs
と記述すれば、
広域オプションを指定することができます (「A.3 広域オプション」参照)。
例えば `.cvsrc' 中の以下の行は、
cvs -z6
CVS が圧縮レベル 6 を用いるように指定しています。