ディレクトリにファイルを加える手順を説明します。
add
コマンドは、
新しいディレクトリを加える場合にも使用します。
他のほとんどのコマンドと異なり、
add
コマンドは再帰的に動作しません。
従って、`cvs add foo/bar' とタイプする代りに、
次のようにする必要があります。
$ cd foo $ cvs add bar
files が加えられた事をリポジトリに伝えます。
add
で指定するファイルやディレクトリは、
現在のディレクトリに存在している必要があります。
新しいディレクトリ階層の全てをリポジトリに加える場合は
(例えばサード・パーティーからのファイル等)、
代りに import
コマンドを使用した方が良いでしょう。「A.11 import--CVS にソースを取り込む, ベンダー枝を使用」参照。
内容を commit
で格納するまで、
ここで加えたファイルは実際にはリポジトリに置かれません。
remove
コマンドで削除されたファイルに対して、
commit
を発行する前に add
を実行した場合、
remove
が無効になります。
例は 「11 モジュールからファイルを削除する」 参照。
オプション `-k' には、 このファイルを取り出すときの置換モードを指定します。 詳細は 「16.4 置換モード」 参照。
`-m' オプションには、ファイルの説明文を記述します。
(ログ情報を記録する設定ならば) この説明文が
ファイル `history' に記録されます (「B.9 ファイル history」参照)。
またファイルを格納する際、リポジトリの履歴ファイルにも記録されます。
この説明文は log
コマンドの出力で確認できます。
変更するには `admin -t' を用います。「A.5 admin--rcs の管理フロントエンド」参照。
フラグ `-m description' を省略した場合、
空の文字列が使用され、説明文を記述するように促されることはありません。
例えば、以下のコマンドでファイル `backend.c' が リポジトリに加えられます:
$ cvs add backend.c $ cvs commit -m "Early version. Not yet compilable." backend.c
加えたファイルは、作業中の枝だけに加えられます (「7 枝」参照)。 他の枝にも加えたい場合は、後でマージすることができます (「8.4 ファイルの追加や削除もマージできる」参照)。