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A.6 checkout---編集の為にソースを取り出す

modules で指定されたモジュールの作業ディレクトリを作成し、 その中にソース・ファイルをコピーします。 CVS のほとんどのコマンドは作業ディレクトリを扱うものなので、 まず checkout を実行しておく必要があります。

コマンドの modules の部分は、 リポジトリ中のディレクトリやファイルへの相対パスだけでなく、 ディレクトリやファイルの集合に対する別名でも構いません。 別名は管理用ファイル `modules' で定義します (「B.1 管理用ファイル modules」参照)。

指定したモジュールにもよりますが、 checkout は再帰的にディレクトリを作成し、 そこに適切なソース・ファイルを入れていきます。 そして (他の開発者が各自のコピーを編集しているかどうかに関わらず)、 好きなときに自分のソース・ファイルを編集し、 他人の変更を取り入れるために更新したり、 自分の変更をリポジトリに反映するために格納したりします。

checkout で作成されるディレクトリに注意して下さい。 最上位のディレクトリは、 必ず checkout を実行したディレクトリに追加され、 通常は指定したモジュールと同じ名前になります。 モジュールに別名が定義されている場合、 サブディレクトリは違う名前になりますが心配は要りません。 checkout の処理中、各ファイルを作業領域に展開したと同時に その相対パスが表示されますから、 この表示でサブディレクトリを確認して下さい (広域オプション `-Q' を付けた場合は表示がありません)。

CVS にオプション `-r' が付けられた場合 (「A.3 広域オプション」参照)、 環境変数 CVSREAD が設定されていた場合 (「C CVS に影響する全ての環境変数」参照)、 ファイルが監視されていた場合 (「6.6 ファイル編集者の追跡機構」参照) を除いて、 checkout が作成するファイルは読み書き可能な状態になります。

checkout で作成したディレクトリの上で、 再度 checkout を実行しても構いません。 これはオプション `-d' を付けた update コマンドと 同じ効果を持っています。 つまり最初の checkout より後にリポジトリに作成された、 新たなディレクトリが作業領域に現れます。「A.18 update---作業コピーをリポジトリと一致させる」参照。

checkout コマンドの出力は 「A.18.2 update の出力」 を参照して下さい。


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