modules で指定されたモジュールの作業ディレクトリを作成し、
その中にソース・ファイルをコピーします。
CVS のほとんどのコマンドは作業ディレクトリを扱うものなので、
まず checkout
を実行しておく必要があります。
コマンドの modules の部分は、 リポジトリ中のディレクトリやファイルへの相対パスだけでなく、 ディレクトリやファイルの集合に対する別名でも構いません。 別名は管理用ファイル `modules' で定義します (「B.1 管理用ファイル modules」参照)。
指定したモジュールにもよりますが、
checkout
は再帰的にディレクトリを作成し、
そこに適切なソース・ファイルを入れていきます。
そして (他の開発者が各自のコピーを編集しているかどうかに関わらず)、
好きなときに自分のソース・ファイルを編集し、
他人の変更を取り入れるために更新したり、
自分の変更をリポジトリに反映するために格納したりします。
checkout
で作成されるディレクトリに注意して下さい。
最上位のディレクトリは、
必ず checkout
を実行したディレクトリに追加され、
通常は指定したモジュールと同じ名前になります。
モジュールに別名が定義されている場合、
サブディレクトリは違う名前になりますが心配は要りません。
checkout
の処理中、各ファイルを作業領域に展開したと同時に
その相対パスが表示されますから、
この表示でサブディレクトリを確認して下さい
(広域オプション `-Q' を付けた場合は表示がありません)。
CVS にオプション `-r' が付けられた場合
(「A.3 広域オプション」参照)、
環境変数 CVSREAD
が設定されていた場合
(「C CVS に影響する全ての環境変数」参照)、
ファイルが監視されていた場合
(「6.6 ファイル編集者の追跡機構」参照) を除いて、
checkout
が作成するファイルは読み書き可能な状態になります。
checkout
で作成したディレクトリの上で、
再度 checkout
を実行しても構いません。
これはオプション `-d' を付けた update
コマンドと
同じ効果を持っています。
つまり最初の checkout
より後にリポジトリに作成された、
新たなディレクトリが作業領域に現れます。「A.18 update---作業コピーをリポジトリと一致させる」参照。
checkout
コマンドの出力は 「A.18.2 update の出力」 を参照して下さい。